shoryu51のウルトラマンレビュー

『ウルトラQ』から始まるウルトラシリーズのレビューを書いていくブログです。

「あけてくれ!」 『ウルトラQ』制作第4話

「あけてくれ!」
ウルトラQ』制作第4話
1967年12月14日放送(第28話)
脚本 小山内美江子
監督 円谷一
特技監督 川上景司

 

「そこに一人の男がいた。いつからだろうか、彼はこの現実の世界から脱出したいと考えていた」

 

初回放送では見送られ、後の再放送で初めて放送される事となった曰く付きの話。

 

今回はこの時代に社会問題となっていた「蒸発」を取り上げた話。
家庭にも職場にも居場所が無い沢村の日常を描く事で辛い現実から楽しい夢への旅立ちを希望とするも、異次元列車を一度降りてしまった沢村は二度と乗る事が出来ず、この辛い現実に留まり続けなければならないと言う絶望の結末となっている。

 

異次元列車は宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』をモデルにしていると思われる。この作品で描かれている銀河鉄道の旅は死後の世界を連想させるものになっている。

 

友野を演じた天本英世さんは後に『ウルトラマンコスモス』の「夢の扉」でトマノと言う役を演じている。今回の話と対になっていて色々と興味深い内容となっている。

 

万城目と江戸川由利子は「この息の詰まりそうな世の中よ、さよなら」と言ってドライブに出かけているが、そんな二人は異次元列車を見る事が無く、実は現実からの逃避を願ってはいなかった。逆に明るく楽しい戸川一平が万城目と由利子から除け者扱いされて異次元列車を見る事が出来る程に現実に嫌気が差している事が分かる。

 

一の谷博士は「悪魔ッ子」で「催眠術の事はよく分からない」と言っていたが、事件を通して催眠術に興味を抱いたのか、今回の話では本多助手が催眠術を使用している。

 

円谷一監督は当初は監督として登板する予定は無かったが今回の脚本を読んで撮る事を決めたとの事。

 

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