shoryu51のウルトラマンレビュー

『ウルトラQ』から始まるウルトラシリーズのレビューを書いていくブログです。

「宇宙からの贈りもの」 『ウルトラQ』制作第5話

「宇宙からの贈りもの」
ウルトラQ』制作第5話
1966年1月16日放送(第3話)
脚本 金城哲夫
監督 円谷一
特技監督 川上景司

 

火星怪獣 ナメゴン
身長 30m
体重 1万t
地球に帰って来た火星の表面撮影用の宇宙ロケットに卵が入れられていて、熱を受けると大きくなって孵化した。目から出す怪光線で生物を硬直死させ無生物を破壊する。
塩水が弱点で、1匹目は海に落ちて溶けてしまい、続いて現れた2匹目も塩水が用意された。
名前の由来は「ナメクジ」からと思われる。劇中では「火星怪獣」と呼ばれた。
モスラ対ゴジラ』『三大怪獣 地球最大の決戦』の幼虫モスラの装置が使われている。

 

「我々のロケット打ち上げを祝福して、火星人が贈りものをよこしたんじゃないのかね」

 

ウルトラQ』初の本格怪獣となるナメゴンが登場。今回の話は宇宙開発局がカプセルを保管した直後に強盗が侵入したり、その強盗が逃亡の為に星川航空に行くと言ったように全体的にやや強引な展開が見られるが、「怪獣」を中心に据えた展開は今後の物語作りの基本となり、ウルトラシリーズにとって重要な回になったと言える。

 

火星に到達したはずの宇宙ロケットが地球に帰って来た事から宇宙人の存在が浮かび上がり、さらに一の谷博士はカプセルの中に怪獣の卵が入れられていた理由を地球人への挑戦または威嚇と考え、そこから地球より遥かに進歩した文明を持つ星々の間では大宇宙のルールが既に確立していて地球人はそれに所属せず好き勝手していると見なされているのではないかと推測する。このテーマは後のウルトラシリーズでも何度か語られる事となる。

 

冒頭では地球は平和なので新聞社もネタに困っていると談笑していた万城目と由利子が、ナメゴンの事件を経て、戦争や人種差別や人身売買等が行われていて平和とはほど遠い地球は大宇宙の仲間に入る資格は無いだろうと考えるようになる。このように怪獣や宇宙人の存在を通して自分達の周りの問題に目を向けるようになるのはSFドラマならではと言える。

 

ナメゴンは地球にたくさんある海水によってあっけなく溶けてしまったが、今回はあくまで「威嚇」であり、もし地球人が自分達の権力争いの為に宇宙開発を続けるのなら、その時は地球にたくさんある海水によって逆に巨大に強靱になる怪獣が送られると言う「攻撃」もあり得るのかもしれない。

 

あけてくれ!」では万城目と由利子から除け者扱いされていた一平が今回の話では万城目の見ている所で由利子にネックレスをプレゼントしている。意外とこの3人の関係は微妙で複雑なのかもしれない。

 

円谷監督は「幽霊自動車」と「あけてくれ!」の2本を撮影する予定だったが、「幽霊自動車」がキャンセルされて代わりに今回の話が撮影される事となった。

 

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