shoryu51のウルトラマンレビュー

『ウルトラQ』から始まるウルトラシリーズのレビューを書いていくブログです。

「東京氷河期」 『ウルトラQ』制作第15話

「東京氷河期」
ウルトラQ』制作第15話
1966年4月3日放送(第14話)
脚本 山田正弘
監督 野長瀬三摩地
特技監督 川上景司

 

冷凍怪獣 ペギラ
身長 40m
体重 2万t
原子力発電所の爆発事故で溶けた氷河と共に南極から北上して東京を凍り付けにした。万城目は南極が暖かくなりすぎたので北極に引っ越そうとしたのではと推測した。
極地植物研究所にあったペギミンHを積んだ沢村照男のセスナ機の特攻を受けて退散した。

 

「現代の旅人は何を求めてこの大都会に集まってくるのか。詩人リルケは言ったわ。「僕にはただ死ぬ為にだけ集まってくる蟻のように見える」って。東京は苦い砂糖なのよ」

 

ペギラ再登場編。
「冷凍怪獣の猛威とその撃退」「消息不明になった人物の身内が現れて情報を求める」と話を構成する要素は同じだが全く違う話に仕上がっている。最初の「ペギラが来た!」が全ての要素を怪獣に繋げる第1期ウルトラシリーズに、続編となる今回の話は怪獣と人間のドラマを別々に進行させる第2期ウルトラシリーズに近い作りになっている。

 

東京を凍り付けにしたペギラは地球産の怪獣ではトップクラスの被害を出した怪獣となった。

 

山田さんの脚本作品の特徴として今回の話にも逞しい子供が登場する。かつて零戦パイロットだった父は苦い砂糖である東京で挫折したが子供の沢村治夫は最後まで頑張り、父が死んでも見送りに来た由利子達に悲しい顔を見せる事無く東京を去って行った。

 

その苦い砂糖である東京で挫折した父の沢村照男はかつては零戦パイロットとして名を馳せたが戦後はアル中となり遂には宝石泥棒にまで落ちぶれ、かつては命懸けで守ったであろう東京を「一回氷詰めになって消毒された方が住み良くなるぜ」と吐き捨てる。しかし、そこに現れたペギラによって東京は再び戦場と化し、沢村照男はペギミンHを積んだセスナ機で特攻をかけて東京を守る事となる。ただし、沢村照男が守ろうとしたのは「東京」や「日本」と言った大きなものではなくて「自分の子供」と言う小さいが唯一無二のものであった。

 

そんな沢村照男と対照的なのが毎日新報の関デスクで彼は特ダネの為ではなくて東京を救う為に行動を起こしている。

 

今回の話は当初は1966年2月20日に第8話として放送する予定だったが、2月と3月に飛行機事故が連続して起きたので4月3日に第14話として放送される事となった。

 

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