shoryu51のウルトラマンレビュー

『ウルトラQ』から始まるウルトラシリーズのレビューを書いていくブログです。

「虹の卵」 『ウルトラQ』制作第21話

「虹の卵」
ウルトラQ』制作第21話
1966年5月1日放送(第18話)
脚本 山田正弘
監督 飯島敏宏
特技監督 有川貞昌

 

地底怪獣 パゴス
身長 30m
体重 2万t
数年前に北京郊外の地底から姿を現してウラン貯蔵庫を襲い、日本でもウラン輸送車や原子力発電所を襲った原始動物。人間の目には金色の虹に見える分子構造破壊光線を吐く。
ネオニュートロンミサイルによって肉体の組織が風化して粉々になった。
当初は「ゴメスを倒せ!」のゴメスが再登場する予定だったが着ぐるみの関係で『フランケンシュタイン対地底怪獣』のバラゴンの着ぐるみが使われる事となった。

 

「虹の卵よ! これに頼んで、お婆ちゃんの足を治してもらうの!」

 

全編に亘って怪獣パゴスによるウラン襲撃事件を展開しているが、それに関わる大人と子供とで全く違う話になっているのが面白い。
万城目達や糸魚川博士が出る大人パートでは「原子力発電所を中心に発展した産業都市」「ウランを狙う怪獣パゴス」「生物の組織を風化させる新兵器」と怪獣作品の王道が展開され、ピー子率いるたんぽぽ団が出る子供パートでは「お婆ちゃんの足を治す為に言い伝えにある虹の卵を探す子供達」と心温まる展開となっている。
ウラン輸送車がパゴスに襲われる場面が始まりであったが、不吉な事が起きると言われる竹の花を良い事が起きるとし、ウランの入ったカプセルを願いを叶えてくれる虹の卵とし、最後は願いを叶えた子供達の楽しそうな場面で締めると、大変な現実を楽しくて幸せなものへと変える子供達の力を感じる話となった。

 

ゴメスを倒せ!」「燃えろ栄光」で千束北男名義で脚本を書いていた飯島監督が遂に監督として参加する事となった。後に『ウルトラマン』のパイロット監督を務める事になる飯島監督による今回の話は怪獣と言う存在が既に認知されていて、近未来的な都市が作られていて、超兵器も開発されていると『ウルトラマン』を思わせる世界観になっている。

 

今回の話が山田さんの『ウルトラQ』最終作となっている。
今回も逞しい子供達が登場しているが、中川監督作品に比べて子供達の純真な部分が強調されている。この辺りは飯島監督の考えなのかもしれない。どちらにせよ、山田さんの描く子供はキャラクターが立っていて面白い。

 

「虹の卵と言うのは虹を見た子の心の中に生まれる美しい卵なんだ…。だから探したって…」

 

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