shoryu51のウルトラマンレビュー

『ウルトラQ』から始まるウルトラシリーズのレビューを書いていくブログです。

「2020年の挑戦」 『ウルトラQ』制作第22話

「2020年の挑戦」
ウルトラQ』制作第22話
1966年5月8日放送(第19話)
脚本 金城哲夫・千束北男
監督 飯島敏宏
特技監督 有川貞昌

 

誘拐怪人 ケムール人
身長 190cm~30m
体重 40kg~1万5千t
ケムール星と言う2020年の未来の時間を持つ星からやって来た。医学の驚異的な発達で500歳の寿命を得るが肉体の衰えだけは止める事が出来ず、地球人の若い肉体に自分達の生命そのものを移植しようと、消去エネルギー源と言う液体を使って人間をケムール星に送っていた。
Xチャンネル光波を実験していた神田博士にテレパシーを通じて目的を知られ、神田博士の依頼によって作られたKミニオードによって発せられたXチャンネル光波を受けると、自分自身に消去エネルギー源を浴びせて姿を消した。さらわれた人々も戻ってきて事件は解決したと思われたが…。
名前の由来は「煙のごとく消える」かららしい。

 

「え? 『2020年の挑戦』? 一平君、まだその本を読んでいるの?」
「そんな本とは失礼だぜ、ユリちゃん。全ての事件がこの本に書いてある通りに起こっているんだ。全くおんなじなんだぜ。しかも神田博士はこれは小説ではなくXチャンネル光波を実験している時にケムール人と交わしたテレパシーの記録だと言っているんだ」

 

今回は「空飛ぶ円盤」に「人間消失」と宇宙人による誘拐「アブダクション」の話となっていてアメリカ製作の作品を思わせる雰囲気があるが、最後に宇宙人であるケムール人が巨大化して街を破壊すると言う独自の展開を見せていて、これが日本の宇宙人モノの一つのお約束となっていく。
今回登場したケムール人はウェットスーツで作られた事が後のウルトラマンに繋がる等、日本における宇宙人の基本を作ったと言える。

 

予断を許さぬ展開に合間に挟まれる軽妙な笑いと飯島監督の演出が光る話。
主人公の万城目が前半で消されてしまった事で次に誰が消されてもおかしくはないとなって緊迫感がグッと増した。事件解決後に由利子が本物の万城目を見て逃げ出してしまったのは本物の微笑みに偽者の微笑みを重ねて怖くなってしまったからと思われる。

 

宇田川刑事のパッと見は頼りないよぼよぼのおじいさん刑事だけど実は敏腕であったと言うのは良くあるパターンであるがやっぱり面白い。

 

今回の話で由利子は遂に先輩となる。先輩風を吹かしまくりなのが面白い。因みに由利子の後輩である友田記者を演じる土屋靖雄さんは由利子を演じる桜井浩子さんより8歳年上との事。

 

巨大化したケムール人も消えて事件は解決したと思われたが、残った水溜まりにはまだ人間を伝送する能力があった事や万城目達は戻ってきたがケムール人の秘密をよく知っている神田博士は戻ってきていないところを見るに巨大化したケムール人とは別のケムール人も地球に来て暗躍していたと思われる。

 

やたらと怪獣達に破壊される東京タワーであるが、今回の話では東京タワーから発せられるXチャンネル光波によってケムール人が撃退される事からケムール人は「東京タワーに倒された珍しい怪獣」となった。

 

今回の話で有川監督は『ウルトラQ』を離れて東宝に戻った。

 

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