shoryu51のウルトラマンレビュー

『ウルトラQ』から始まるウルトラシリーズのレビューを書いていくブログです。

「南海の怒り」 『ウルトラQ』制作第23話

「南海の怒り」
ウルトラQ』制作第23話
1966年6月5日放送(第23話)
脚本 金城哲夫
監督 野長瀬三摩地
特技監督 的場徹

 

大ダコ スダール
身長 100m
体重 3万t
ミクロネシアの死の海に潜んでいる魔神。コンパス島の住民を何人も殺しているが、外敵の侵入を塞ぐ防波堤となって島の平和を維持している面もあるので守り神として信仰されている。
国連飛行体の爆雷で巣を追い出されたところを雄三やアニタ達によってとどめを刺された。
名前の由来は「酢蛸」からと思われる。
キングコング対ゴジラ』の大ダコの映像と『フランケンシュタイン対地底怪獣』の大ダコが使われている。

 

「いいかね、江戸川君。コンパス島は南海の孤島だ。島の人達は封鎖的で警戒心がとても強い。それを和らげる方法はオンリーワン! スマイルだ、スマイル! しかも君のような美しい女性のスマイルだ」

 

今回の話は60年代の怪獣作品によく見られた「南海もの」。
この頃はまだ地球上にも未知の場所が数多くあったので、このような「南海の孤島に潜む怪獣」と言う話が成立しやすかった。

 

円谷英二監督は『ゴジラ』で大ダコを出そうと考えていたらしく、その後の東宝怪獣映画にも大ダコが何度か出ている。スダールや大ダコはタコそのものなので怪獣としての面白味に欠けるところもあるが本物を使っているので迫力があって面白い映像に仕上がっている。

 

「雄三とアニタによる親の敵討ち」「アニタと雄三とジラーの三角関係」「封鎖的な島民に雄三達が受け入れられる」「コンパス島の前時代的な風習を打ち破る」と色々なドラマを展開しているが、それら全てを「スダールを倒す」で解決するようにまとめている。一つ一つの掘り下げはやや弱かったが、全てのドラマをスダールと言う「怪獣」に繋げる事で短い時間で綺麗に話を終える事が出来ている。

 

今回の話では「コンパス島の信仰を外から来た万城目達が間違っていると言って破壊してしまって良いのか?」と言う問題がある。
コンパス島にはスダールに対する信仰は確かにあるが、アニタの親も殺されているし、他の島民も万城目達がスダールからタラーを助けた時は喜んでいたので、実際は「島民もスダールを倒したかったのだが、その力が無かったので諦めていた」だったと考えられる。アニタスダールの居場所を教える条件も「スダールを必ず倒す」であったし、雄三のアニタへの説得も「勇気を出してほしい」だったので、島民がスダールを信仰していたのは、スダールを倒そうとして逆に怒りを買って大変な事態になるのを怖れていたからであろう。そう考えると、万城目達は島民の願いを叶えたと見る事も出来る。

 

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