shoryu51のウルトラマンレビュー

『ウルトラQ』から始まるウルトラシリーズのレビューを書いていくブログです。

「ウルトラ作戦第一号 -宇宙怪獣ベムラー登場-」 『ウルトラマン』制作第5話

「ウルトラ作戦第一号 -宇宙怪獣ベムラー登場-」
ウルトラマン』制作第5話
1966年7月17日放送(第1話)
脚本 関沢新一金城哲夫
監督 円谷一
特技監督 高野宏一

 

宇宙怪獣 ベムラー
身長 50m
体重 2万5千t
ウルトラマン曰く「宇宙の平和を乱す悪魔のような怪獣」。口から青色の光線を吐き、青い玉に変身して宇宙空間を移動する。
ウルトラマンに宇宙の墓場に運ばれる途中、地球の竜ヶ森湖へと逃げ込むが科特隊のウルトラ作戦第一号によって湖から追い出され、さらに逃げようとしたところをウルトラマンスペシウム光線を受けて爆発した。
名前の由来は『ウルトラマン』の企画段階の名称である『科学特捜隊ベムラー』から。

 

「M78星雲の宇宙人からその命を託されたハヤタ隊員はベーターカプセルで宇宙人に変身した。マッハ5のスピードで空を飛び、強力なエネルギーであらゆる敵を粉砕する不死身の男となったのだ。それ行け! 我等のヒーロー!」

 

遂にウルトラマンの詳しい設定が明かされた話。
バラージの青い石」ではウルトラマンを神と結び付けていたが、今回の話では誤って命を奪ってしまったハヤタ隊員へのお詫びとして地球の平和の為に戦うと言う個人的な理由が語られている。「守り神として地球や宇宙全体の平和を守る」と言う大きな理由と「ある地球人との繋がりで地球の為に戦う」と言う小さな理由が合わさるのは後のウルトラマン達にも受け継がれていった。

 

ムラマツキャップの「ハヤタのような立派な男を神様が見捨てたりはしない」と言う台詞でウルトラマンと神が結び付けられ、逆にベムラーは「宇宙の平和を乱す悪魔のような怪獣」と説明されるように、「バラージの青い石」で示された神話的要素が今回の話にも引き継がれている。

 

ウルトラマンはハヤタ隊員が「おい、誰だ? そこにいるのは?」と話しかけるまで姿を見せていない。ハヤタ隊員が搭乗していた小型ビートルとウルトラマンのカラーリングがどちらも銀と赤になっているので、ウルトラマンは小型ビートルを基にあの姿を形作ったと考える事が出来る。
では、ウルトラマンは元々はどんな姿をしていたかだが、実体を持たない光のような存在だったのではないかと自分は考えている。ハヤタ隊員はウルトラマンには本来は名前なんか無いと言っている。最初は実体も名前も持っていなかった光がハヤタ隊員と出会った事で「ウルトラマン」と言う姿と名前を手に入れたのだ。

 

ウルトラマンの出身地は「M87星雲」の予定だったが誤植で現在の「M78星雲」になったらしい。

 

赤い玉が爆発した後、ハヤタ隊員はどこで何をしていたのか劇中では一切の説明が無い。主人公でありながら物語がハヤタ隊員の目線で進まない時があるのが『ウルトラマン』の特徴の一つで、これによってウルトラマンと一心同体になった後のハヤタ隊員の人格や記憶について視聴者があれこれと考察する事になる。

 

ハヤタ隊員とウルトラマンの関係だが、自分は一つの命を二人で共有し、人格はハヤタ隊員の時はハヤタ隊員の、ウルトラマンの時はウルトラマンの人格が出ていて、記憶は最初は別々だったが、それではハヤタ隊員はウルトラマンの活躍を知る事が出来ず、ウルトラマンもハヤタ隊員が集めた怪獣の情報を使う事が出来ないと不便が生じたので、途中から記憶も二人で共有する事になったと考えている。

 

フジ隊員とホシノ君の会話から何をするにもムラマツキャップの指示がいるらしいがハヤタ隊員は独自に指示を出していた。これによってハヤタ隊員が科特隊の副隊長格である事が分かる。

 

ベムラーは「二足歩行」「爬虫類」「口から光線を吐く」とどことなくゴジラを思わせる部分があり、ゴジラの宇宙怪獣版を狙ったように見える。

 

ウルトラシリーズでは主人公がすぐに変身しない事やウルトラマンがすぐに必殺光線を使わない事が指摘される事がある。
主人公がすぐに変身しない事についてだが、ウルトラマンは3分間しか活動できないので、変身する前に怪獣の情報を集め、ダメージを与えておく必要があると思われる。ウルトラマンがすぐに必殺光線を使わない事についても、3分間しか活動できないほどにエネルギー問題は深刻なので、確実に倒せると判断できるまでなるべく使わないようにしていると思われる。
ウルトラマンに負けは許されないのだが、彼には地球上では3分しか時間が与えられていないのだ。

 

ハヤタ隊員は赤い玉はウルトラマンの宇宙船であると説明している。しかし、「さらばウルトラマン」でゾフィーが赤い玉を作り出しているので、宇宙船と言うより宇宙空間を移動する為に能力の一つと見る事が出来る。それなら、どうしてハヤタ隊員は赤い玉はウルトラマンの宇宙船だと言ったのかだが、本来ならウルトラマンは地球に留まる理由が無いのだが、ウルトラマンが地球を離れたらハヤタ隊員は地球人として生きていく事が出来なくなる。そこでウルトラマンはハヤタ隊員に向かって宇宙船である赤い玉が壊れたので仲間が迎えに来るまで地球に留まる事にしたと嘘を吐いたのではないだろうか。

 

今回の話は最初は金城さんの師匠で『大怪獣バラン』『モスラ』『キングコング対ゴジラ』『三大怪獣 地球最大の決戦』と数多くの作品を手がけた関沢新一さんが書いたが、それを弟子の金城さんが全面的に書き直している。

 

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