shoryu51のウルトラマンレビュー

『ウルトラQ』から始まるウルトラシリーズのレビューを書いていくブログです。

「謎の恐竜基地 -エリ巻恐竜ジラース登場-」 『ウルトラマン』制作第11話

「謎の恐竜基地 -エリ巻恐竜ジラース登場-」
ウルトラマン』制作第11話
1966年9月18日放送(第10話)
脚本 金城哲夫
監督 満田かずほ
特殊技術 高野宏一

 

エリ巻恐竜 ジラース
身長 45m
体重 2万t
モンスター博士と呼ばれる中村博士がネス湖で発見した恐竜を日本に連れ帰って北山湖で15年かけて育てたもの。口から熱線を吐く。
普段は湖底に隠れているが釣り人が撒いた毒によって湖上に姿を現して暴れる。ウルトラマンにエリ巻を取られ、ウルトラ霞切りで倒された。
名前の意味は沖縄の方言で「次郎おじさん」。『モスラ対ゴジラ』『怪獣大戦争』のゴジラの着ぐるみを改造している。

 

ジラース! ジラース! さぁ、出てきて、顔をお見せしろ!」

 

ゴジラの着ぐるみを使った事で実現したウルトラマンゴジラの夢の対決。
戦いにも色々と遊びが入っていて楽しいが、ウルトラマンゴジラに向かって「もう、お前の時代じゃないよ」とからかっているようにも見えてしまう。

 

いかにもマッドサイエンティストなモンスター博士のインパクトが大きい話。でも、少年グラフの車もモンスター博士に負けずにかなりインパクトのあるものだった。あれで街中を走るのにはかなりの勇気が要る。

 

モンスター博士こと中村博士の正体は15年前にネス湖で行方不明になった二階堂教授であった。二階堂教授とモンスター博士の関係は『ジキル博士とハイド氏』を思わせるもので、ジキル博士はハイド氏に完全に飲み込まれる前に自害したが、二階堂教授はモンスター博士に完全に飲み込まれてしまった。そう考えると「ネス湖に落ちて恐竜に喰われたと言うのなら二階堂君も本望と言うべきです」と言う中村博士の言葉は実に意味深。

 

ハヤタ隊員に「狂っている」と言われたモンスター博士だが彼にはまだ理性があったように思える。自分の正体やジラースの存在を隠したのも、それが世間の常識と相容れないと分かっていたからだ。個人的には魚を捕る為に湖に毒を撒いた釣り人の方がよっぽどどうかしていると思う。

 

特殊潜航艇を使って北山湖の調査が行われるが、乗組員用のマスクが付けられたり、音波探知機や水中カメラが付けられたりと「ウルトラ作戦第一号」での対ベムラー戦の反省を生かした改良が施されている。

 

ジラースは人間によってネス湖から北山湖に勝手に連れて来られ、釣り人が撒いた毒に苦しんで出てきただけの被害者であったので、今回のハヤタ隊員はウルトラマンへの変身を躊躇った節がある。ジラースによって建物が破壊されて人々が危険になったので結局は変身して戦う事になったが、戦いが終わるとウルトラマンは剥がしたエリ巻を掛けてジラースを弔うような仕草を見せた。ひょっとしたら、今回の戦いに遊びが入っていたのは、ウルトラマンジラースを退治したくなかったので「退治」ではなくて「勝負」として戦おうとしたのかもしれない。

 

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